小さな家の料理の本
2015年 01月 29日
「買ったわ」とか、「読んだ」とか、「私も好き」というような感想を頂く事が多くて、
驚いています。
何かやはり、価値観が繋がるところがあるのかもしれませんね(笑)
植物やハーブの会話以外にも、こんなところで、共感し合えることがあるんだ。と
思うと、とってもうれしいです。
私の大好きな本をご紹介します。
今回もまたちょっと古い本です。昭和55年に出版された本。
「小さな家の料理の本」 文:バーバラ・M・ウォーカー
大草原の小さな家に出てくるお料理のレシピ本です。
この物語の本も持っていますし、もちろん読みましたが
私が大好きだったのは土曜日の6時からNHKで放送されていた
大草原の小さな家シリーズ。
毎週欠かさず見ていました。
父さんの建てた木の家とか、料理用のストーブとか、ブリキのカップとか
キルトとか、
もう、とにかくとにかく大好きで、その自然の中で手作りする生活や
貧乏ながら家族みんなで助け合って営まれる日々の温かい暮らしは
幸せの象徴のようでした。
そして、物語の中に出てくる料理やお菓子も。。。
ですので、この本はそんな大草原の小さな家の生活を再現できる
夢の本のようでした。
物語に出てくる料理のレシピはもちろんですが、
この本の良いところは、そのお料理の出てくるエピソードも書かれていることです。
例えば
”雪の上で作る糖みつのキャンディー”
”母さんは一日じゅう、クリスマスのごちそう作りで忙しかった。
ある朝のこと、母さんは、糖みつと砂糖を混ぜて煮て、濃いシロップを作り、
父さんはフライパンふたつに外のきれいな、真っ白い雪をつめて持ってきた。
ローラとメアリイはひとつずつ鍋をもらって、父さんと母さんに、雪の上に黒っぽい
シロップをたらたら流すやり方を教えてもらった。
まるい輪やら、うずまきやら、くねくねやら、いろんな形を作ると、シロップはたちまち
固まって、キャンディーになった。ローラとメアリイはひとつずつ食べてもよかったが、
あとはクリスマスのためにとっておいた。 (大きな森の小さな家)”
雪の上で作るキャンディーだなんて!!
そして、当時の暮らしや、レシピに出てくる材料やお料理についての解説も入りますので、
ますます想像力がかきたてられます。
パン作りの今と昔、ジャムやジェリーのこと、台所と料理道具あれこれ。。。
読むだけで、昔の開拓民の暮らしが目に浮かびます。
”開拓地の主婦は、よほど体が頑丈で、気がよくまわらなければ、つとまりませんでした。
山とある仕事をてきぱき片付けるためには、こんな昔ながらの言い伝えが
役にたちました。
月曜日は 洗濯
火曜日は アイロンかけ
水曜日は つくろいもの
木曜日は バター作り
金曜日は 掃除
土曜日は オーブン仕事
日曜日は 休息日
このプランどおりに仕事をすれば、日曜日にはお客があってもなくても、家の中は
きちんと片付き、日曜日のごちそうには作り立てのバターや、パンやお菓子が
ずらりと並びます。”
今読み返してみると、
パースニップのいためもの、ターニップのおつまみ、など、気になる西洋野菜の名前も
出てきますし、
クランベリージェリーや、クラブアップルのジェリーなど、アメリカらしいベリーのレシピも。
先ほどの糖みつのキャンディーの英語名は Molasses-on-Snow Candy
モラセスのことだったんだー。と、今になってみると、増々興味が広がってくるもの
ばかりです(笑)
レシピ103点、様々なことが、とても丁寧に書かれています。実践編というよりも
読み物に近いかもしれませんが、簡単に作れるレシピもいっぱいあって
子供なりにレモネードとかチャレンジしました。
この本、驚くべきことに絶版にはなっていません(笑)
今でも、この本を開くと、すっかりアメリカの開拓時代の世界に引き込まれて
しまって、中々現代に戻って来れなくなってしまいます(笑)
今も大量に本を買いますが、昔の本って、やっぱり良いです。
すごく時間をかけて作られているって気がします。
読み返してみると、古い本ほど大切にしなくっちゃという気にさせられます。
「大草原の小さ家」の世界が好きな方は、もしかしたら「赤毛のアン」も好きかも
しれませんし、「若草物語」も好きかもしれませんね。
と思いましたら、どちらの料理本も持っておりました、私。。。(笑)